流感病毒 死灰复燃
「きりがない」と書けばうんざりした感じだが、「果てしない」なら壮大に聞こえる。その昔、顕微鏡学者がノミに寄生する生物を発見したとき、アイルランド生まれの作家スウィフトが面白い詩を書いた
倘若写成“无休无止”总让人有厌恶的感觉,而“永无止尽”则听起来要壮观得多。从前,显微镜学家在发现寄生于虱子身上的生物时,爱尔兰出生的作家斯威夫特(Jonathan Swift)曾创作了一首很有趣的诗歌。
〈ノミにたかるノミがいた/ノミのノミにたかるノミもいた/これではどこまでいってもきりがない〉。『科学技術人名事典』という本から拝借した。その、きりがないミクロの世界で、人類とウイルスとの果てしない闘いが続いている
〈虱子的身上聚集着虱子/虱子身上的虱子身上也聚集着虱子/如此追究则无休无止〉,借阅于《科学技术人名事典》一书。在这无休无止的微观世界里人类与病毒之间的一场永无止尽的战斗正在展开。
日本では流感の季節が過ぎたと思ったら、お隣の中国で鳥インフルエンザがくすぶりだした。今のところ大火ではないが死者も出ている。いつ燎原の火になるかも知れず、この煙はあなどれない
刚觉得日本的流感季节总算是过去了,可还没等喘口气,在比邻的中国禽流感却开始死灰复燃。尽管目前尚且未到熊熊大火的程度,但也造成了死者数名的严重局面。何时发展成燎原烈火虽不得而知,但是这弥漫的烟雾不可小觑。
ウイルスは細菌よりずっと小さい。細菌を大豆ほどとすれば、明太子の一粒ほどらしい。光学顕微鏡の手には負えず、電子顕微鏡が登場してやっと姿がとらえられた。昔は、この病の流行は、天体の運行や有害な気体のせいとされていた
病毒比细菌要小得多,如果将细菌比作黄豆的话,那么它只有一粒鳕鱼子那么大。就连光学显微镜都拿它没办法,直到电子显微镜问世后好容易才捕捉到了它的身影。从前,人们把这种病的流行一直归咎于天体运行以及有害气体。
世界で数千万人が命を落とした大正のスペイン風邪の時も、ウイルスを実際に見た者はまだいなかった。科学は進み、そのぶん闘いは人類に有利になったはず、である
就连在全世界造成数千万人死亡的大正年间那场西班牙感冒,发生当时也没有人实际看到过该病毒的庐山真面目。随着科学的进步,这部分力量理当让人类在斗争中处于有利地位。
だが、ウイルスはきりもなく七変化するくせ者で、今回は人に感染しやすいように変異しているという。人や鳥獣を渡り歩くうちに、より凶暴化しかねず、闘いは果てしない。ここは中国政府に、隠しごとの無きよう願いたい。人類共通の敵を前に必要なのは「地球主義」のスクラムである。
然而,病毒却是一个无休无止地改头换面的家伙。据说,这一次的变异使之更容易感染人类。而且非常有可能趁着在人以及鸟兽之间传播的机会,它变得更加凶狠暴烈,看来斗争是永无止尽了。在此,我们希望中国政府不要有所隐瞒。面对人类共同的敌人,必不可少的则是高举“地球主义”旗帜一致对敌。
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