弹丸登山 名称怪诞
真偽は不明とお断りしたうえでだが、火砲の起源についてこんな伝説があるそうだ。中世ドイツのある僧院で、火薬の原料を乳鉢で混ぜていたとき、突然爆発が起きて、乳棒が屋根を抜いて飛び去った。その偶然から思いついたという話を、『世界兵器発達史』という本が紹介している
首先声明,以下所述情况的真伪尚不能明确。据说,关于火炮的起源有这么一段传说。说是在中世德国的某个寺院,正当僧侣用乳钵搅拌火药原料的时候突然发生了爆炸,结果乳钵的研磨棒被炸飞了出去,并打穿了屋顶。这一偶发事件造就了一项重大发明,《世界兵器发展史》一书介绍了这段故事。
さて、こちらは兵器ではないのだが、弾丸のように富士山をめざす登山があるそうだ。バスや車で五合目に着き、夜どおし山頂へ登って日の出を拝み、すぐに下山する。誰がつけたか「弾丸登山」の呼び名が定着している
接下来我所要说的并不是什么武器,而是据有关报道称将要举行如同子弹那样瞄准富士山的登山活动。先是坐汽车或是开车到达五合目,然后连夜向山顶进发,在山顶朝拜日出,紧接着便下山。也不知道这是谁给起的名字,“弹丸登山”这一专用称谓就这么被固定了下来。
年に30万人を超える富士登山者のうち、少なくとも3割を占めるというからずいぶん多い。屋根を破ってすっ飛んでいった乳棒に重ねては申し訳ないが、どうにも語感がよろしくない
据说,每年超过30万的富士登山者中,这么做的人至少占3成。因此,数量还是相当可观的。这一现象连累了飞出去打破屋顶的研磨棒,觉得有所失敬,可是,究其语感而言,确实感觉不怎么样。
ご来光を仰ぐ夜行登山は昔からあった。ただ近年は数が増え、休みもとらずに登る人が目立つそうだ。「山は逃げない」という悠長な戒めは、時代にそぐわないのだろうか
膜拜日出的夜行登山从前就有,只不过近年来数量大大增加,而且中途不休息的登顶者更是屡见不鲜。有一条具有悠久历史的醒世劝言叫“高山并不会逃走”,难道这已不合当今时代了吗?
ところで、富士山を、裾野の広さの割に低いと言ったのは、あすが桜桃忌の太宰治だった。もう1・5倍は高くなくてはいけないと名短編「富嶽百景」に書いた。もしそうならアフリカ最高峰キリマンジャロなみの高さでそびえる。文豪が誘う楽しい想像である
还有一件事,明天就是其樱桃忌日的太宰治曾说过,富士山因为其山脚部位范围过于广阔,有点儿不合比例。他曾在短篇名著“富岳百景”中明确表示,必须再增高1.5倍方才合适。如果真这样的话,那么富士山就将将像非洲最高峰乞力马扎罗山那样巍峨耸立。这是这位大文豪激发我们所产生的饶有趣味的想像。
世界遺産になる夏、梅雨が明ければ老若男女が大勢訪れよう。去年、全国の山の遭難は過去最多になった。余裕のある登山計画を、と地元は呼びかけている。今のままでも十分に、富士は高く、そして手強い。
就在它即将成为世界遗产的今年夏季,一出梅天必将迎来大批男女老少的光顾。去年,全国登山遇难事件的发生为历年最高,因此,当地呼吁登山者在制定登山计划时一定要留有余地。即便是目前的状态,富士山也还是一座具有一定高度的,而且不容易征服的高山。
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