第二回『報告と数が合いません』
入社2年目ユウジ君は、なり立てホヤホヤ新人SE。今日も頑張る、涙のIT中国語奮闘記
とあるシステム開発案件がスタートしました。開発は中国の会社が担当する、いわゆるオフショア開発で進んでいます。
いよいよシステム開発現場にやってきました。まずは陳君から開発人員体制の説明を受けます。通訳がいるので、すっかり安心しきっているユウジ君ですが、ちゃんとコミュニケーションがとれるのでしょうか。
ユウジ:「さてと、今は何人体制でシステム開発をしてるんですか?」
通訳:「现在由几个人负责开发?」
陳:「23个」
ユウジ:「(♪♪、数字は勉強してきたから、分かるぞ)なるほど、23人ですね。十分な体制ですね。では、今回の開発で使っているサーバーは何台ですか?」
通訳:「这次的项目使用几台服务器?」
陳:「两台」
ユウジ:「あれあれ? liangってなんだ?メールでは2台って言ってたよなー」
通訳:「2台だそうです。」
ユウジ:「(え?2ってerじゃないの?数値を間違えたらまずいから、確認してみよう。通訳さん、開発人員が23人で、サーバーが2台、間違いないでしょうか!?」
通訳:「間違いありませんよ!」
ユウジ:「(・・・ erとliangって二通りあるってことかな~)あのう、僕日本では、数字の2をerって習ったんですけど???さっき、陳君が言ってたliangって・・・」
通訳:「中国語では、数が二つと言う場合、erではなくliangを使うんですよ」
ユウジ:なるほど、分かりました、では、次に、定例ミーティングはいつ開催していますか?」
通訳:「什么时候举行定期会议?」
陳:「每个星期三」
ユウジ:「三?毎月三日しかやってないのかな~」
通訳:「毎週水曜日です」
ユウジ:「(は~?陳君は三って言ってるのに・・・水曜日ってどういうことだ!?)通訳さん、すみません、三っていうのは三日のことじゃないんですか?」
通訳:「中国語では、曜日を数字で表すんですよ!月曜日が一(yi)、火曜日が二(er)、水曜日が三(san)」
ユウジ:「えー!そうだったんだ!数字で曜日を表すなら、覚えやすいなー」
通訳:「日本語の曜日より、覚えやすいですね。」
ユウジ:「そうだ、ヒアリングの内容を日本に報告しなくっちゃっ!\(^o^)/えっと、すこし待ってくださいってなんて言うんだっけ?・・・あった!等一等」
(電話)
ユウジ:「カズコさん、ユウジです。今、開発体制のヒアリングをしました。」
カズコ:「ユウジ君、お疲れ様、それで、結果はどうだったの?」
ユウジ:「まず、開発人数は23人で、開発サーバーは2台だそうです。報告と合ってますか?」
カズコ:「そうね、報告通り!間違ってないわね!」
ユウジ:「それから、定例ミーティングの頻度って、どのくらいって報告されていますか?」
カズコ:「毎週水曜日って報告されてるわね」
ユウジ:「そうですか、よかった、通訳さんは水曜日って言ってたんですけど、陳君が三って言うんで混乱しちゃって・・・」
カズコ:「あ~、なるほどね、中国語では曜日も数字で表すの!だから、混乱しないようにね!」
ユウジ:「分かりました、ありがとうございます」
カズコ:「ところで、ユウジ君、まだヒアリングしているの?次のミーティングは大丈夫なの?スケジュール通り、しっかりね!」
ユウジ:「え?あっ!本当だ、わぁ、スケジュールをしてるよ!」
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