20年前の若者語
20年前的年轻人用语
本棚の隅から古いクリアファイルが出てきました。開けてみると、新聞の切り抜きでした。当時読んでいた朝日新聞の言葉に関するコラムをずっとスクラップしてあります。番号が飛んでいるので毎号綴じていたわけではなさそうですが。
从书架的角落里掉出一个旧的透明文件夹。打开来看,原来是将当时读的报纸做成了剪报,是朝日报纸关于用语的专栏。编号也不完整,因此不能保证每天都做了编辑整理。
いつの時代のものかはっきりとは判りません。でも、中に村山首相という表現が出てきたので、多分1995年前後のものでしょう(村山富市氏の首相在任期間は1994/6~1996/1)。
也不能清晰地判断出是属于哪个时代的。但剪报里出现了村山首相的字样,这大概就是1995年前后的报纸吧。(村山富市在1994年6月至1996年1月出任日本首相)
当時から私は言葉というものに興味があったことが判ります。と言うか、前世紀の末からこういう記事などを材料にいろいろと考えて始め、それを21世紀の初めになってホームページという形にまとめ直した、と言うべきかもしれません。
这也可以看出从那时起我就对语言很感兴趣。怎么说呢,从上世纪末起我就开始将此类报道当做材料来收集,而且在21世纪初将其整理成网页的形式。
スクラップはたくさんあったのですが、とりわけ面白かったのは「若者語」のコラムです。このテーマで書いていたのは梅花女子大の米川明彦助教授です。連載番号は1~30で、そのうちの半数ぐらいの記事を私はスクラップしていました。
虽说剪报做了很多,最有趣的当属《年轻人用语》这一栏目。写这一栏目的是梅花女子大学的川明彦副教授。一共连载了30期,我收集的大概有15期。
約20年後にそれを読み返して思うことは、誰でも予想がつくと思いますが、当時突然出てきた若者特有の表現が、今は影も形もなかったりするということです。
在将近20年后重读这些,我想到的是,当时出现的年轻人特有的表达,现在早已不见了踪迹。相信这也在不少人的预料之中。
中に少しだけ、今でもしっかり残っている表現もあります。この違いはどこなのでしょう? それは俄に言い当てらません。
其中也有现在还常常使用的表达方式。它们之间到底有何不同呢?估计这也不是三言两语可以说得清楚的。
とりあえず、この連載コラムで取り上げられた若者語を、いくつか抜き出してみたいと思います。
总之我想先摘出一部分连载的年轻人用语。
鬼(=ものすごく。「鬼のように」の短縮)
鬼(=极度。“像鬼一样”的省略)
アバウト(=いい加減)
自己中(=自己中心)
自己中(=以自我为中心)
ブッキー(=不器用)
不器(=没出息)
死ぬ(=「明日テストされたら死ぬ」等々、嫌なことを何でも「死ぬ」と表現する)
死定了(类似“明天考试的话就死定了”这样的表达,对讨厌的事物都用这个词来表达)
地雷を踏む(=相手が気にしていることや痛いところをつく)
踩地雷(=戳到了对方的痛处)
キヨブタする(=「清水の舞台から飛び降りる」)
清水舞台(=从清水寺的舞台上跳下来,即孤注一掷)
アッシー君(=女性のために自分の車を出してせっせと送り迎えしているが、本命にはなれない男)
跑腿男=(为女性当司机、跑腿等,但却不是真命天子)
ミツグ君(=女性に貢いでばかりで、適当にあしらわれている男)
贡献男(=为女性贡献所有,但却被敷衍对待的男性)
マッハ(=とても。とても急ぐ)
马赫(超音速单位)(=非常急迫)
超ムカ(=非常にムカつく)
超恶心(=很恶心)
激プリ(=非常にプリティ)
激萌(=非常可爱)
耳(=電話の側に親などがいて耳をそばだてているので、話しにくい状況。「ごめん、今耳やねん」等々)
耳朵(=有父母在场竖着耳朵听,讲话不方便的状况,这时就会说等等我耳朵怎么怎么。。)
パセリ君(=料理に添えられていてもいつも残されてしまうパセリのように、いつも取り残されて結婚できないでいる男)
芫荽男(就像芫荽一样,虽然总被加到菜里,但总会会剩下。比喻不能结婚的剩男)
キープ君(=本命が現れるまでとりあえずキープしておく男)
储备男(=在真命天子出现前储备的炮灰男)
アトム君(=結婚しようにも年を取っていて後がない男。「後無」のもじり)
阿童木男(虽说想结婚,但上了年纪,走投无路的男性)
バアヤ君(=女性に使える優しい男)
嬷嬷男(供女性驱使的温柔男)
ポーチ君(=デートの時に女性のポーチやカバンを持ってあげる男)
提包男(=在约会的时候帮女性拿化妆包和提包的男性)
ケンタ君(=ケンタッキー?フライド?チキンのカーネル?サンダースみたいにお腹の出た男)
肯德基男(像肯德基炸鸡一样腹部突出的男性)
うりふたご(=うりふたつ)
推销双胞胎(=一模一样)
西海岸(=トイレ。西海岸→ウェストコースト→WC)
西海岸(厕所。西海岸是WEST COAST 缩写和WC一样)
コムロする、タケダする(=徹夜する。小室哲哉?武田鉄矢から)
小室,武田(=在熬夜,从人名小室哲哉和武田鉄矢得来,因为哲哉和鉄矢的发音和日语里的熬夜一样)
マキハラ状態(=しゃれにならない。槇原敬之の『SPY』の歌詞から)
槇原状态(=不好笑,源自槇原敬之的一首歌《SPY》的歌词)
ルート3男(=ケチな男。ルート3=1.7320508→「ヒトナミニオゴレヤ」から)
根号三男(小气男,根号3是1.7320508的谐音是小气)
メシる(=食事をする。女性も使う表現)
饭(=吃饭,女性也用的表达)
マクドる(=マクドナルドに行く)
麦当劳(=去吃麦当劳)
デニる(=デニーズに行く)
Denny(=去Dennys吃饭)
ハゲる(=ハーゲンダッツに行く)
哈根(去吃哈根达斯冰激凌)
ローソる(=ローソンに行く)
RO-SON(去LAWSON买东西)
チョーMM(=超マジムカつく)
超MM(超恶心)
チョーBM(=超馬鹿丸出し)
超BM(超级傻)
チョーYM(=超やる気満々)
超YM(=超有干劲儿)
チョーSM(=超スーパーマッハ)
超SM(=超音速)
今もしっかり残っていると言えるのは1~5くらいでしょうか。
现在还常被使用的也就是第1到第5吧。
6はウチの会社では今でもよく使われていますが、単に「痛いところをついた」というニュアンスではなく、「触れてはいけないところに触れてしまって、逆に自分が痛い目に遭ってしまった」という文脈で使います。
第6个虽然在我们公司还在使用,但意义有所变化,不是说戳到了别人的痛处,而是说触到了禁忌然后遭受惨痛教训。
7~13は、確かに聞き覚えがありますが、今ではほとんど耳にしなくなりました。14以降は、そもそも私は聞いた記憶がありません。
第7到第13的表达虽说确有耳闻,但现在却没人使用了,第14个之后的表达我连听都没听过。
こういう言葉の栄枯盛衰って、どうして起こるんでしょうね?
到底为什么会出现这些用语的荣衰呢?
必ずしも良い表現が残るというわけでもないのでしょう。「ルート3男」なんて洒落た表現なので、ちょっと残念な気もします。
也许并不能说留下来的就是好的表达。像根号3男这样别致的表达没能继续使用下去实在让人感到遗憾。
ところで当時これは「ルート3おとこ」と読んだのでしょうか? 私はどうせなら「ルートさんなん(三男)」と読んだほうがヒネリが効いているし、ぱっと聞いて容易に想像がつかないところが符丁っぽくって粋なような気がします。
话说当时是被读作「ルート3おとこ」的吧,我觉得读作「ルートさんなん(三男)」感觉更好,虽说读起来让人不易联想,但更像一个符号,也更加俏皮。
そんな風に遊び始めるとキリがありません。キリがないから新語がどんどん生まれるのでしょう。
像这样玩起来就没完没了了。或许就因为这样的没完没了,一些新词就不断地被创造出来了吧。
奇しくも昨日、恒例の「流行語大賞」のノミネートが発表されましたが、もしも20年経っても消えないような流行語を作り上げられたら、それはとても嬉しいことだと思います。
昨天照例发布了《流行语大赛》的提名。我想,要是出现了历经20年还在使用的流行语的话,那就真是件高兴的事了。
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