作者简介:
作家であり、詩人であり、教育者でもあった宮沢賢治。明治、大正、昭和の激動の時代を生きた
彼は多くの作品を残し、38歳の若さでこの世を去りました。このサイトでは、初稿が書かれてから
80年近く経った今もいまだに多くの人に愛され、読み続けてられている童話「銀河鉄道の夜」に
スポットを当て、賢治の内面を探りながら読み解いていきます。どうぞお楽しみ下さい。
「おや、変なものがあるよ。」カムパネルラが、不思議そうに立ちどまって、岩から黒い細長いさきの尖(とが)ったくるみの実のようなものをひろいました。
「くるみの実だよ。そら、沢山(たくさん)ある。流れて来たんじゃない。岩の中に入ってるんだ。」
「大きいね、このくるみ、倍あるね。こいつはすこしもいたんでない。」
「早くあすこへ行って見よう。きっと何か掘ってるから。」
二人は、ぎざぎざの黒いくるみの実を持ちながら、またさっきの方へ近よって行きました。左手の渚には、波がやさしい稲妻(いなずま)のように燃えて寄せ、右手の崖には、いちめん銀や貝殻(かいがら)でこさえたようなすすきの穂(ほ)がゆれたのです。
だんだん近付いて見ると、一人のせいの高い、ひどい近眼鏡をかけ、長靴(ながぐつ)をはいた学者らしい人が、手帳に何かせわしそうに書きつけながら、鶴嘴(つるはし)をふりあげたり、スコープをつかったりしている、三人の助手らしい人たちに夢中(むちゅう)でいろいろ指図をしていました。
「そこのその突起(とっき)を壊(こわ)さないように。スコープを使いたまえ、スコープを。おっと、も少し遠くから掘って。いけない、いけない。なぜそんな乱暴をするんだ。」
見ると、その白い柔(やわ)らかな岩の中から、大きな大きな青じろい獣(けもの)の骨が、横に倒(たお)れて潰(つぶ)れたという風になって、半分以上掘り出されていました。そして気をつけて見ると、そこらには、蹄(ひづめ)の二つある足跡(あしあと)のついた岩が、四角に十ばかり、きれいに切り取られて番号がつけられてありました。
「君たちは参観かね。」その大学士らしい人が、眼鏡(めがね)をきらっとさせて、こっちを見て話しかけました。
「くるみが沢山あったろう。それはまあ、ざっと百二十万年ぐらい前のくるみだよ。ごく新らしい方さ。ここは百二十万年前、第三紀のあとのころは海岸でね、この下からは貝がらも出る。いま川の流れているとこに、そっくり塩水が寄せたり引いたりもしていたのだ。このけものかね、これはボスといってね、おいおい、そこつるはしはよしたまえ。ていねいに鑿(のみ)でやってくれたまえ。ボスといってね、いまの牛の先祖で、昔(むかし)はたくさん居たさ。」
「標本にするんですか。」
「いや、証明するに要(い)るんだ。ぼくらからみると、ここは厚い立派な地層で、百二十万年ぐらい前にできたという証拠(しょうこ)もいろいろあがるけれども、ぼくらとちがったやつからみてもやっぱりこんな地層に見えるかどうか、あるいは風か水やがらんとした空かに見えやしないかということなのだ。わかったかい。けれども、おいおい。そこもスコープではいけない。そのすぐ下に肋骨(ろっこつ)が埋もれてる筈(はず)じゃないか。」
大学士はあわてて走って行きました。
「もう時間だよ。行こう。」カムパネルラが地図(这里读错了!)と腕時計(うでどけい)とをくらべながら云いました。
「ああ、ではわたくしどもは失礼いたします。」ジョバンニは、ていねいに大学士におじぎしました。
「そうですか。いや、さよなら。」大学士は、また忙(いそ)がしそうに、あちこち歩きまわって監督(かんとく)をはじめました。二人は、その白い岩の上を、一生けん命汽車におくれないように走りました。そしてほんとうに、風のように走れたのです。息も切れず膝(ひざ)もあつくなりませんでした。
こんなにしてかけるなら、もう世界中だってかけれると、ジョバンニは思いました。
そして二人は、前のあの河原を通り、改札口の電燈がだんだん大きくなって、間もなく二人は、もとの車室の席に座(すわ)って、いま行って来た方を、窓から見ていました。
“哎,你看这东西好怪呀!”柯贝内拉好奇地站住了,从岩石上拾起一个黑长尖细的核桃。
“是核桃。你看,这么多。这不是河水冲来的,原来就在岩石里。”
“真大呀,这核桃比一般的起码大一倍,你看这个还是完好无缺的。”
“我们快过去吧,他们肯定在挖什么宝贝呢!”
两人手拿黑核桃,又向那伙人那儿靠拢。左前方河滩上,波浪如同温柔的闪电一闪一闪地打来;右前方崖顶,一片如银子和贝壳雕塑的芒草穗随风翻舞。
两人走近一看,一位学者风度的高个子男人,戴着一副深度近视眼镜,脚登一双高筒雨靴,一面匆匆忙忙地往笔记本上记着什么,一面埋头指挥三位挥动着洋镐和铁锹的助手挖掘。
“千万不可损伤那个隆起的地方,用铁锹铲,铁锹!再离远些挖。不行不行,不能乱来!”
再凑近一看,只见洁白松软的岩石中,横卧着一具巨兽的白骨,已经有一大半露在外面。细心观察便可发现,有十几块四四方方的岩石,上面留有两只蹄子印,整整齐齐地摆在那里,并标有号码。
“你们是来参观的吗?”大学者模样的人,扶正了眼镜,望着两人问。
“你们二定发现了很多核桃吧?这些核桃是,嗯……,粗略地估计,大约是一百二十万年前的吧。算是最新的了。这里一百二十万年以前,也就是地质时期的新第三世纪末,曾经是一片汪洋,这下面可以挖掘出大量的贝壳化石。现在河水流淌的地方,古时分盐水潮曾经时涨时落。这具野兽的骨架嘛,这种野兽叫‘波斯’。喂,那里不能用镐刨!要用凿子当心地凿。‘波斯’相当于现在牛的祖先,以前这里到处都是这种动物。”
“您要搜集这些做标本吗?”
“不,是用来考证的。以我们的观点分析,这一带的地盘既厚又结实,有很多证据可以证明是大约一百二十万年前形成的。但我们还想从其它角度来分析,研究和探索这里以前是否毕竟是这样的地层?还是原来这里只有风和水?或者是无边的天空?听懂了吗?不过,……你怎么又用铁锹,那下面埋的是肋骨,你难道还不明白吗?”
大学者赶忙跑过去。
“工夫到了,我们得回去啦。”柯贝内拉看着地图和手表催促说。
“那我们就告辞了。”焦班尼恭恭敬敬地给大学者行了个礼。
“噢,那就再见啦!”大学者又忙着连续指挥挖掘工作。
两人担心误了火车,便向火车站飞奔。他们人跑起来如疾风一般,既不气喘,也不腿酸。
焦班尼心想:如果真的能永远跑得这么快,那么跑遍世界也不成问题。
两人跑过刚才走过的河岸,慢慢望见检票口光明的灯光。转眼之间,两人已坐在车厢原来的座位上,从车窗向刚才跑来的方向眺望。
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