【原作】:アントワーヌ·ド·サン=テグジュペリ
【朗読】:保志総一朗、諏訪部順一
王子は他の小惑星をいくつか訪れるが、そこで出会うのは自分の体面を保つことに汲々とする 王、賞賛の言葉しか耳に入らない自惚れ屋、酒を飲むことを恥じ、それを忘れるために酒を飲む飲んべえ、夜空の星の所有権を主張し、その数を勘定することに日々を費やす実業家、一分に一回自転するため、一分ごとにガス灯の点火や消火を行なっている点灯夫といった、どこかへんてこな大人ばかりだった。自分の机を離れたこともないという地理学者の勧めを受けて、王子は地球へと向かう。
王子さまは小惑星325、326、327、328、329、330の近くを通りかかった。そこで、仕事を探したり、見聞を広げるため、それらの小惑星を一つずつ訪ねることにした。
小王子经过了325、326、327、328、329、330 等几颗小行星。于是,为了找工作、增加见闻,他挨个造访了这几颗星球。
最初の星には王様が住んでいた。緋色の衣に白点の毛皮(けがわ)を纏い、質素だが威厳のある玉座(ぎょくざ)に腰掛けていた。
第一颗星球上住着一个国王。国王穿着绯红色的衣服,裹着有白点的毛皮,坐在一个很简朴却又特别威严的宝座上。
王様は自分の権威に執着する絶対君主であるばかりか、自分の星も、他の惑星も恒星(こうせい)も、全てを支配する宇宙の君主だった。しかし王子さまが夕日を見たいので、太陽に沈めと命令してほしいとお願いしても、「権威はまず道理に基づく」などと、理屈や例え話ではぐらかすばかりで、何もしなかった。
国王是个执着于自己威严的绝对君主,除了自己的星球,他以至把自己当成支配其他行星、恒星的整个宇宙的君主。可是,因为想看落日,小王子向国王提出了一个哀求,希望命令太阳下沉,但国王却说:权威首先应当建立在理性的基础上等等,不断支吾着理由,什么都没做。
夕日を見ることも出来ず、退屈してきた王子さまが暇を告げると、王様は王子さまを法務大臣に任命して、ここに留まらせようとした。しかし王子さまは大臣の職を丁重(ていちょう)に断って、結局、この星を後にした。
小王子没有看到日落,有点厌烦了,对国王说了他的无聊,国王任命小王子为法务大臣,想留住他。但小王子有礼貌地拒绝了,最后离开了这个星球。
溜息をつきながら去っていく王子さまに、王様は急いで叫んだ。
「汝を吾が大使に任命する。」
王様は威厳を漂わせていた。
对着叹气的小王子,国王匆忙地喊道,我派你当我的大使。
国王显出特别有权威的样子。
大人って、本当に奇妙だな。
王子さまは旅を続けながら、そう思った。
小王子在旅途中自言自语地说:这些大人真希奇。
二番目の星には、自惚れ男が住んでいた。
第二个行星上住着一个爱虚荣的人。
自惚れ男にとって、他人はみな、自分のファンなのだ。変な帽子を被っているのはファンの喝采に答えて挨拶をするため。王子さまの拍手に、自惚れ男が帽子を持ち上げ、恭(うやうや)しくお辞儀をした。
在那些爱虚荣的人眼里,别人都成了他们的崇拜者。戴很希奇的帽子,为了回应喝彩,向人致意。小王子就拍起巴掌来。这位爱虚荣者就谦逊地举起帽子向小王子致意。
王様のところよりは楽しかったが、五分も繰り返したら、飽きてきた。
「その帽子を落とすには、どうすればいいの?」
王子さまは聞いてきた。
小王子这样做了五分钟,之后对这种单调的把戏有点厌倦了,说道:
要想叫你的帽子掉下来,该怎么做呢?
しかし、褒め言葉しか聞こえない自惚れ男には、質問も全く聞こえない。ひたすら「私を崇拝(すうはい)しているかい」と、聞いてくるばかりだった。
可这回爱虚荣者听不进他的话,因为凡是爱虚荣的人只听得进赞美的话。
王子さまはちょっと肩を竦めながらこう言った。
他问小王子道:你真的钦佩我吗?
「崇拝しているよ。でも、なぜそんなことに拘るの?」
小王子轻轻地耸了耸肩膀,说道:我钦佩你,可是,这有什么能使你这样感爱好的?
王子さまはその星から立ち去った。
于是小王子就走开了。
大人って、やっぱり本当に奇妙だな。
王子さまは旅を続けながら、そう思った。
小王子在路上自言自语地说了一句:这些大人,真是希奇。
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